女優第一号、川上貞奴が登場した年 - 1908年(明治41年)

女優第一号、川上貞奴が登場した年 – 1908年(明治41年)

川上貞奴は日本の女優、第1号です。

川上貞奴この年9月、帝国女優養成所を開設し、所長に就任しました。歌舞伎とは異なる新派演劇の種をまいたのです。

川上貞奴は日本橋の大店の娘に生まれましたが、家業が傾き、芸者置屋の養女となります。

伊藤博文の寵を受けるなど、名妓としてならしました。しかし「世の紳士より書生が大好き」と、後に福沢諭吉の娘婿になる桃介と恋に落ちて破れた後、世相風刺「オッペケペー節」で評判となり、書生演劇で売り出した川上音二郎と結婚します。

一心に音二郎に尽くす貞奴は、代議士落選や新派劇場「川上座」の借金で窮地に陥った音二郎に同伴して、欧米巡業へ向かいます。

女優が活躍する米国で、にわかに女優に仕立てられてしまいます。

1899年、米サンフランシスコで初舞台、翌年にパリ万博で公演を行いました。19世紀末ヨーロッパのジャポニズムの波に乗って、「マダム貞奴」は一躍スターにのし上がっていきます。

ピカソがその舞台姿を描き、ゲランの香水「ヤッコ」が売り出されたりもしたのですから、まさにジャパニーズドリームと言ってもいいでしょう。

再渡欧後の1903年、日本で女優デビューを果たします。川上正劇運動の看板女優として活躍しました。音二郎の死後は児童演劇に力を入れ、初恋の人・桃介と浮名を流したりもしたのですから、根っからの女優だったと言えるでしょう。

東京都生まれ(1871~1946年)。

1908年の主な出来事。

■事件/函館沖で陸奥丸と秀吉丸衝突沈没。森田草平煤煙事件。新潟市大火。川上眉山自殺、39歳

■世相/禁煙列車。上野-青森間に冷蔵貨車。日本女子商業でタイプライター。英語速記技術教授。馬券禁止令

■軍事/海軍艦型試験所設立。海軍参考館開く

■文化/北陸本線、中央本線全通。日比谷図書館開館。発音かなづかい・漢字制限廃止。臨時仮名遣調査委員会を文部省に設置。森姐外、新かなづかい反対の演説

■科学技術/御木本幸吉「真円真珠」の発明。日本天文学会創立

■厚生/細菌学権威のドイツ人コッホ来日

■女性/奈良女高師設立。時事新報社全国美人写真コンクール

■文芸/田山花袋「生」。正宗白鳥「何処へ」。島崎藤村「春」。夏目漱石「三四郎」。永井荷風「あめりか物語」。自然主義運動全盛。パンの会創立

■美術/上野美術館竣工。表慶館落成

■音楽/早稲田大校歌「都の西北」。学生音楽団体続々結成。マネジャーによる有料演奏会始まる。「初等和声学」刊

■芸能/川上音二郎、革新興行。東京俳優養成所開設。市川左団次、革新興行

■映画/目黒に日本最初の撮影所建設(吉沢商店)。千葉吉蔵、移動と俯瞰撮影を工夫。劇映画製作のはじめ「切られお富」。新派劇映画のはじめ「己が罪」。監督のはじめ「本能寺合戦」(牧野省三監督)。大毎巡回映画班、学校巡回

■スポーツ/全国中学連合競漕。全国高等学校野球大会。ワシントン大学野球チーム来日。アメリカ職業野球団来日。諏訪湖1周スケート競走。YMCA屋外体操場設置

■新聞/「国民新聞」内容改造、社会面低俗化

■出版/「アララギ」創刊。山田孝雄「日本文法論」。黒板勝美「国史の研究」。山路愛山「現時の社会間題及び社会主義者」「現代金権史」。八代国治ら「国史大辞典」。長谷川天渓「自然主義」。田添鉄二「近世社会主義史」

■歌謡/滑稽当世字引歌。あきらめ節。シューベルトのセレナーデ

■流行語/浮華軽佻。

1908年とはどんな年であったのか。

西園寺内閣の増税案に対し、ブルジョアジーは増税に反対します。

また総選挙で政友会は絶対多数をとりながら、赤旗事件から社会主義取り締まり緩慢を理由に辞職勧告され、7月、総辞職しました。

後を受けた桂太郎首相は蔵相を兼任、国民の勤倹を勧め、風俗の矯正をめざします。

対米については日本人移民制限で、日米紳士協定を締結して妥協をはかり、太平洋における現状維持と清国における商工業の機会均等を確認し合って、日露戦争後の日米対立は小康状態に入りました。

1908年(明治41年)

清国新皇帝溥儀(宣統帝)の即位式を伝えた1908年12月3日の記事

清国新皇帝溥儀(宣統帝)の即位式を伝えた1908年12月3日の記事

1.3 東京株式市場が大暴落(米国恐慌の余波)

1.12 大日本紡績連合会、第5次操業短縮を実施(4月30日まで)

1.13 鉄道改良費予算をめぐり阪谷芳郎蔵相、山県伊三郎逓相が対立、閣内不統一のため首相・西園寺公望以下辞表提出、蔵・逓相を除き留任

1.17 新夕張炭坑でガス爆発、死者91人

1.21 政府、酒造税・石油税・砂糖税増徴案を提出

1.23 憲政本党はじめ3派提出の増税案反対の内閣不信任案否決

1.24 英のパウエル将軍、ボーイスカウトを創設

1.25 ハワイへの移民を停止

2.4 衆議院、増税案可決、22日貴族院可決

2.5 汽船第二辰丸(武器積載)、澳門沖で清国軍艦に拿捕抑留される(辰丸事件、3月15日解決)

2.5 全国実業区組合連合大会、税制整理要求・増税反対を決議

2.11 東京・日比谷公園で主催者不明の増税反対国民大会が開かれる

2.11 エジプトで大規模な反英デモ

2.12 島田三郎ら、3税廃止法律案を衆議院に提出

2.14 全国商業会議所連合会・対総選挙宣言で増税賛成議員を非難

2.18 日本人労働者の米国移民制限に関する日米紳士協約調印

2.18 紡連、綿糸輸出奨励案決定

2.22 砂糖消費税法改正公布(即日施行)

3.3 東京で兵士の集団脱営事件起きる、5日横須賀、18日大阪でも

3.6 田川大吉郎、片山潜ら主催の普通選挙国民大会、開催禁止となる

3.13 貴族院、海軍刑法案・陸軍刑法案修正可決、24日衆議院可決(4月10日公布)

3.15 永岡鶴蔵ら、鉱夫組合を結成

3.16 石油消費税法公布、酒造税法・麦酒税法改正(即日施行)

3.19 辰丸事件に関し広東で日本商品ボイコット運動、各地に波及

3.22 女湯覗きの常習者池田亀太郎、東京・西大久保で風呂帰りの女性を暴行殺害(出歯亀事件)

3.23 韓国政府のアメリカ人外交顧問スチーブンス、韓国人に撃たれ25日死亡

3.24 森田草平と平塚明子(らいてう)、心中未遂

3.28 監獄法・刑法施行法公布

3.31 地方税制限法公布

3.31 政府、金融恐慌救済策として国庫債券1億円の繰り上げ償還を発表

4.5 英でアスキス内閣発足、蔵相にロイド・ジョージ

4.8 東京に春の大雪、33センチ積もり交通途絶

4.10 日露樺太島境界画定書調印(9月10日告示)

4.10 陸軍刑法・海軍刑法公布

4.11 水利組合法公布(10月1日施行)

4.20 台湾縦貫鉄道(基隆-打狗間)全通

4.27 京浜実業家200人が実業同志会を組織、経済界救済策について決議

4.28 第1回ブラジル渡航移民783人、笠戸丸で神戸港を出発

4.29 中国革命同盟会、雲南省河口で蜂起、失敗(河口事件)

4.30 澎湖島馬公港で軍艦松島の火薬庫爆発、艦長以下206人死亡

4.30 米マサチューセッツ州で禁酒法承認

5.5 日米仲裁裁判条約調印

5.11 米ノースダコタ州で排日暴動、日本人を60日以内に州外に退去させろと州政府に要求

5.15 第10回衆議院総選挙。政友会187議席を得て初の絶対多数

5.16 銚子無線電信局設置(日本最初の公衆用無電局)

5.25 米国議会、義和団事件の賠償額を軽減、中国人学生の米国留学援助を承認

6.22 赤旗事件。石川三四郎、堺枯川、西川光二郎、大杉栄、荒畑寒村ら、山口義三の出獄歓迎会開催、帰途「無政府共産」の赤旗を掲げて示威行進を行い検挙

6.23 国際無線電信条約公布

6.25 原敬内相、社会主義者の取り締まりについて天皇に上奏

6.30 シベリアのツングースカでなぞの大火球爆発

7.4 西園寺公望内閣総辞職

7.14 第2次桂太郎内閣成立

7.25 実業派議員、戊申倶楽部結成

7.25 池田菊苗、グルタミン酸ソーダによる調味料「味の素」の製法特許を取得

7.- トルコで青年トルコ党の反乱起きる

8.1 大阪市内電車、運転開始

8.1 出口ナオ、王仁三郎ら、金明霊学会を大日本修斎会(のちの大本教)に改組

8.29 赤旗事件で大杉栄、荒畑寒村ら12人に有罪判決

8.29 政府、新緊縮財政計画発表

9.15 川上貞奴の女優養成所開設

9.15 米ゼネラル・モーターズ(GM)社設立

9.29 警察犯処罰令公布、労働争議にも適用

10.1 新刑法実施

10.1 米フォード社、T型車を発売。ベストセラーとなり自動車の大衆化急進展

10.5 ブルガリア、トルコから独立宣言

10.6 オーストリア、ボスニア・ヘルツェゴビナを併合

10.13 勤倹の精神作興に関する戊申詔書発布

10.16 監獄局、満期に近い受刑者の指紋採取を指示、指紋台帳の作成始まる

10.18 米太平洋艦隊、横浜に来航

10.18 コンゴ自由国、ベルギーに併合され、ベルギー領コンゴとなる

10.26 榎本武揚死去、72歳

10.31 日本韓国間漁業に関する協定調印

11.3 米大統領選で共和党のタフト勝利

11.14 清国、光緒帝死去、38歳

11.15 清国、西太后死去、72歳

11.28 内務省、神道所管天理教会の独立を許可

11.30 高平・ルート協定。太平洋方面の現状維持、清国の領土保全、商業上の機会均等を確認する日米交換公文成立(12月2日公示)

12.2 清国新皇帝溥儀(宣統帝)、北京で即位式

12.5 鉄道院官制公布、総裁後藤新平(鉄道庁官制廃止)

12.17 トルコ第1回国会開会。青年トルコ党が多数を占める

12.18 全国新聞記者が記者同志会を結成。官僚政治打破、憲政完備を決議

12.21 河野広中、島田三郎ら、又新会結成、官僚政治打破、3税廃止を宣言

12.24 東京市会、電車賃値上げ案(1銭値上げ)を可決

12.25 第25回帝国議会開会

12.28 東洋拓殖株式会社、京城に設立

12.28 伊シチリア島で大地震、死者約7万5000人

12.29 侍従武官府官制公布

12.29 東京市電の値上げ反対運動起きる

近代日本の骨格が、形作られていった時代だと言えるのではないでしょうか。

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