避妊やピルなどが一般化される前に、バース・コントロールを叫んだ女性 - 1922年(大正11年)

避妊やピルなどが一般化される前に、バース・コントロールを叫んだ女性 – 1922年(大正11年)

マーガレット・サンガーは、産児制限運動指導者でした。

マーガレット・サンガー「バース・コントロール(産児制限)」という言葉の生みの親でもあります。この年に来日し、「ペリーの黒船」以来というセンセーショナルを巻き起こしましたが、「産害婦人」との悪口もたたかれました。

マーガレット・サンガーは、建築家の夫にならって社会党に入党し、急速に社会意識に目覚めていきます。

アメリカの貧民街で派出看護婦をしていましたが、子だくさんの貧しい母親たちを救おうとして運動を始めたのです。

渡欧までして避妊法を勉強し、機関誌「婦人の反逆」を発行します。ところが郵送禁止処分にあってしまいます。

1916年にオランダに次いで世界2番目という避妊クリニックを、ニューヨークに開設しました。しかし10日後に、検挙・投獄されてしまいます。

こうしたゲリラ戦法に限界を感じ始め、避妊処置を事実上禁じていたニューヨーク州法自体の改正に乗りだしました。米国産児制限連盟を設立し、医師会の権威や有力法律家などを担ぎ出して、ロビー活動を繰り広げたのです。

また、この間に保守的な富豪と再婚し、彼から援助される潤沢な資金を運動につぎ込みました。36年、米連邦最高裁判所の判決により事実上避妊が認められ、60年にはサンガーの肝いりで開発されたピルが解禁になりました。

米アリゾナ州生まれ(1883~1966年)。

1922年の主な出来事。

■事件/江連力一郎らの海賊船・大輝丸のロシア帆船襲撃事件。沖縄宮古島大暴風

■世相/平和記念東京大博覧会。未成年者禁酒法実施。女性断髪流行。官庁暑中休暇・土曜半ドン制廃止。全国師団所在地の午砲廃止。監獄を刑務所に改称

■企業/製鋼懇話会成立

■軍事/陸軍高射砲隊設置。陸軍航空隊最初の落下傘降下に成功。空母「鳳翔」完成

■文化/各務原-代々木間で初の航空機旅客輸送成功。東京市政調査会発足

■教育/新大学令により竜谷、大谷、専修、立教、関西、拓殖、立命館の大学設立認可

■科学技術/金属材料研究所設立。林業試験所設立。内務省土木試験所開所。鈴木梅太郎、合成酒(理研酒)をつくる

■厚生/医療利用組合誕生。大日本生理学会成立

■女性/ベーベル「婦人論識」完訳成る。最初の日本女子陸上競技大会

■文芸/里見旭「多情仏心」。久米正雄「破船」

■芸能/アンナ・パブロワ帝劇出演

■映画/パラマウント・ユナイテッド各日本支社開設。「京屋襟店」。「忠臣蔵」

■スポーツ/米国職業野球団来日

■出版/「前衛」、「社会思想」、「令女界」、「映画之友」創刊。山川均「無産階級運動の方向転換」。厨川白村「近代の恋愛観」

■流行歌/馬賊の唄。ピエロの唄。捨て小舟。靴が鳴る。雀の学校

■流行語/民衆芸術。恋愛の自由。赤化。

1922年はどんな時代であったのか。

高橋内閣は財政緊縮策を掲げ、無政府主義・共産主義に対する弾圧法規として、過激社会運動取締法案を提出しました。ところが貴族院は通過したのですが、衆議院で審議未了となってしまいます。

普選法も否決されました。

議会閉会後の内閣改造は成功せず総辞職、後継の加藤友三郎が貴族院議員中心に組閣を行いました。加藤内閣は、海軍軍縮を実行し、陸軍も世論を入れて、軍縮に着手しました。

農民運動は飛躍的発展をみせ、日本農民組合や全国水平社が結成されます。労働運動もサンジカリズムの影響から脱し、非合法下で日本共産党が創立されました。

1922年(大正11年)

サンガー夫人来日について伝えた1922年3月11日の記事

サンガー夫人来日について伝えた1922年3月11日の記事

1.7 外務省、シベリアにおけるわが国の行動に関する談話を発表

1.10 大隈重信死去、83歳(17日国民葬)

1.16 ワシントン軍縮によって戦艦尾張など8隻の建造中止を決定

1.22 赤坂山王台で普通選挙断行・綱紀粛正国民大会

1.22 信越方面吹雪のため列車埋没、軍隊出動し救援

1.22 極東民族大会、モスクワで開催(23日日本共産党結成方針決定)

1.23 樺太、町村制施行

2.1 山県有朋死去、83歳(9日国葬)

2.4 日華山東問題解決に関する条約調印(5月23日批准、6月2日公布)

2.6 ワシントン会議条約(海軍軍備制限に関する条約・中国に関する9カ国条約・中国の関税に関する条約・潜水艦および毒ガスに関する5カ国条約など)調印

2.11 ヤップ島ならびに赤道以北の諸島日本委任統治・ヤップ島米国海底電線出入権・無線電信施設権などを含む日米条約調印(6月23日批准、7月13日公布)

2.15 ハーグ常設国際司法裁判所発足

2.20 国務院、日本の総財産860億円余と発表

2.20 普選促進全国記者大会を東京で開催

2.21 横浜船渠職工4300人、同盟スト、3月13日解決

2.25 「旬刊朝日」創刊、4月2日「週刊朝日」に改題

2.27 衆議院、普選法案を3たび否決

2.28 大阪で石井定七の鐘紡株買い占め失敗と小切手不渡りで北浜・京都・神戸株式市場混乱、立ち会い停止、東京株式市場動揺

2.28 英国、エジプトの独立を承認。3月16日エジプト独立宣言

3.2 高橋是清内閣、学校昇格問題発言で中橋徳五郎文相の進退をめぐり紛糾

3.3 全国水平社創立大会、京都で開催、同胞間の差別撤回を決議

3.10 平和記念東京大博覧会、東京・上野公園で開催(7月31日まで)

3.10 産児制限運動の米国人サンガー夫人来日。

3.24 貴族院、過激社会運動取締法案を一部修正可決、衆議院で審議未了

3.30 未成年者飲酒禁止法公布

3.31 南洋庁官制公布(4月1日施行、初代長官・手塚敏郎)

4.1 国有財産法施行

4.2 「サンデー毎日」創刊

4.6 極東共和国との大連会議を打ち切る

4.8 国語調査会、漢字制限案を決定。常用漢字2113字を選定

4.9 杉山元治郎、賀川豊彦ら日本農民組合を神戸で結成

4.11 鉄道敷設法改正(予定線149を決定)

4.12 英国皇太子来日

4.12 農会法(1923年1月施行)・借地借家調停法(東京以下6府県に10月施行)公布

4.16 東京の帝国ホテル全焼

4.17 少年法・矯正院法公布(1923年1月1日施行)

4.20 治安警察法第5条の一部を削除(女性の政談集会を許可)

4.21 信託法・信託業法公布(1923年1月施行)

4.22 健康保険法公布(1926年7月1日施行)

4.24 帝国水産会創立

4.25 破産法・和議法公布(1923年1月施行)

5.5 山東駐屯軍撤退終了

5.5 刑事訴訟法公布

5.12 中華民国の張作霖、東三省の独立宣言

5.15 新婦人協会、治安警察法修正演説会を開催(最初の女性政談演説会)

5.25 全国青年連合団組織される

6.1 賀川豊彦、「死線を越えて」の印税の一部を基金に大阪労働学校開設

6.6 高橋是清、内閣改造に失敗、総辞職

6.9 緊急国民大会を東京で開催、普選断行・綱紀粛正・国民生活の安定・内治外交の振作を決議

6.12 海軍大将・加藤友三郎内閣成立

6.20 摂政宮裕仁親王と久邇宮良子女王との結婚勅許

6.24 政府、10月末までにシベリア派遣軍の全部撤兵を声明

7.3 海軍軍備制限(軍縮)計画発表

7.4 陸軍軍備制限計画発表(山梨軍縮)

7.9 森姐外死去、60歳

7.15 日本共産党、非合法結社として結成(委員長・堺利彦)

7.25 有島武郎、北海道農場400町歩を小作人へ無償提供

8.1 日本経済連盟会創立

8.11 陸軍整理に関する勅令・軍令公布

8.26 カムチャツカ沖で警備艦「新高」沈没、艦長・古賀琢一大佐ら327人殉難

8.- 金解禁論盛ん

9.1 立憲国民党解党

9.4 日ソ長春会議開会、25日尼港・北樺太撤兵問題で決裂

9.16 市来乙彦蔵相、金不解禁を表明

9.18 臨時外交調査会官制廃止を公布

9.21 小作制度調査会、小作争議調停法案決定

10.4 東京魚河岸、コレラで5日間休業を決める

10.20 政府、普通選挙調査会を設置

10.25 沿海州(シベリア)派遣軍が撤兵完了

10.28 イタリアのファシスタがローマ進軍、31日ムソリーニ内閣成立

11.1 内務省社会局・統計局・拓殖局官制公布

11.1 オスマン帝国滅亡。スルタン制廃止をムスタファ・ケマルが宣言

11.8 犬養毅、尾崎行雄、島田三郎、大竹貫一ら、新たに革新倶楽部を組織

11.14 米国最高法院、日本人の帰化禁止を宣言

11.17 アインシュタイン博士、神戸着。18日東京着

11.23 第1回早慶対抗ラグビー開催

11.29 東京の京橋で開通式

11.- 大日本赤化防止団結成

12.1 帝国蚕糸会社解散総会

12.2 青島守備軍撤退開始、17日完了

12.8 日華間郵便約定調印(1923年1月1日施行)

12.27 第46回帝国議会開会

12.30 ロシア、第1回全連邦ソビエト大会開催、ソビエト社会主義共和国連邦(USSR、ソ連邦)の樹立を宣言する

世相は現代によく似ているかもしれません。

だとしたら今こそ、この時代をよく研究すべきではないかと思うのです。決して同じ失敗を繰り返さないために。

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