日本陸上選手として、初のオリンピック金メダル獲得、織田幹雄 - 1928年(昭和3年)

日本陸上選手として、初のオリンピック金メダル獲得、織田幹雄 – 1928年(昭和3年)

織田幹雄(おだ・みきお)は陸上競技選手でした。

織田幹雄日本初のオリンピック金メダルを獲得しました。

この年8月、アムステルダム五輪の陸上三段跳びで優勝したのです。五輪への関心があまり高くなかった当時の日本人に、五輪の存在を知らしめました。

織田幹雄は広島一中時代から、陸上競技に天才的な力を発揮します。5年生のとき、主将として初めて全国中等大会に出場し、後にベルリン五輪陸上監督になった沖田芳夫らとともに、全国制覇を成し遂げました。

大会に出場したい一心で校長に「優勝します」と約束してしまい、猛練習に励んだ結果でした。のちに幹雄は「中学時代の練習が金メダルへの自信につながった」と述懐しています。

引退後、報道の仕事に携わるかたわら、指導者として多くの名選手を育て「日本陸上界の育ての親」といわれました。

晩年、全日本マスターズ陸上の育成に尽くし、自身も毎年のように出場していました。

最近の五輪を厳しく、批判していたことでも知られています。「プロの見せ物から、真のスポーツ人が集うアマの祭典にしなくては」「国旗、国歌の代わりに五輪旗を掲げ、五輪の歌を歌えばいいんだ」と繰り返していました。

広島県生まれ(1905~98年)。

1928年はどんな時代であったのか。

■事件/六甲山山火事、600町歩焼失。朝鮮北部大水害、被害甚大。弘前市大火、佐渡大火

■世相/国産振興京都博覧会。白米販売にメートル法適用。オカマ帽子。ラッパズボン。説教強盗出没

■企業/昭和肥料会社設立

■軍事/軍艦にカタパルト装備。川西航空創立

■文化/熱海線電化開通。東京-大阪間旅客飛行。日米直通電話開通。新荒川大橋開通。全日本無産者芸術連盟結成

■教育/台北帝国大開設。大阪高商が大阪商科大に昇格。大阪市立商科大創立。上智大創立

■宗教/教派神道13派連合会創立。第1回全国仏教大会開催。日本宗教大会開催

■科学技術/菊池正士、電子線の回折。EF52型電気機関車完成

■厚生/花柳病予防法実施

■女性/「母の日」開始。女子経済専門学校設立。婦人消費組合協会創立

■文芸/山本有三「波」。十一谷義三郎「唐人お吉」。野上彌生子「真知子」。林芙美子「放浪記」。窪川(佐多)いね子「キャラメル工場から」

■音楽/バイオリニスト・ティボー来日

■芸能/左翼劇場第1回公演。左団次一座訪ソ。劇団東童結成。早稲田大学演劇博物館開く。小山内薫死去、47歳

■映画/「浪人街」。「天下太平記」。「大岡政談」。「彼と東京」。「村の花嫁」。「陸の王者」

■スポーツ/大日本スケート連盟結成。第9回オリンピック(アムステルダム)、織田幹雄三段跳びで、鶴田義行200メートル平泳ぎで優勝。日仏陸上競技大会。国際水上競技大会

■新聞/東京日日新聞社、電送写真実地試験に成功

■放送/仙台放送局、札幌放送局、広島放送局開設。ラジオ体操開始

■出版/「戦旗」、「富士」創刊。「マルクス・エンゲルス全集」刊行開始。改造社版「経済学全集」発刊。服部之聡「明治維新史」。滝本誠一編「日本経済大典」刊行

■流行歌/出船。モンパリ。私の青空。浅草行進曲。アラビヤの唄

■流行語/人民の名において。マネキンガール。

1928年の主な出来事。

普選第1回衆議院議員選挙の結果は、国民の田中義一内閣への批判でもありました。

ことに共産党が大衆闘争へ進出したことが政府に大きな衝撃を与え、3・15事件(一斉検挙)、労農党などの結社禁止、特高警察網の整備と、国民思想の取り締まり強化に結びつきました。

中国の「北伐」再開を機に田中内閣は大陸政策を推進、済南事件でも出兵を強行しました。

張作霖の特別列車が爆破された「満州某重大事件」に、日本の満州への野望を非難する声が世界で高まるとともに、満州の対日感情は悪化したのです。

1928年(昭和3年)

日本共産党に対する大検挙を伝えた1928年4月11日の号外記事

日本共産党に対する大検挙を伝えた1928年4月11日の号外記事

1.4 ソ連、土地所有禁止案発表、コルホーズ化の第1歩

1.15 輸出絹織物取締法施行、国営検査開始

1.21 衆議院、民政党の内閣不信任案上程に先立ち解散

1.23 日ソ漁業条約、モスクワで調印(5月26日公布)

1.25 岡部金治郎、マイクロ波を発生させる電子管・マグネトロンの特許取得(論文は1927年6月)

2.1 日本共産党機関紙「赤旗」創刊

2.8 久原房之助、実業界を引退し政友会に入党

2.19 鈴木喜三郎内相、議会中心主義否認の声明書発表

2.20 第1回普通選挙(第16回衆議院総選挙)、政友221、民政214、無産8など

2.23 大蔵省、地方の銀行の実地検査を開始

2.- 共産党が、山川均、荒畑寒村の党藉を正式に除き、労農派排撃の方針を決める

3.15 3・15事件。共産党員を全国的に一斉検挙、野坂参三、徳田球一、志賀義雄、福本和夫ら483人起訴。4月10日報道解禁

3.30 日華実業協会が対華意見書を発表、列国協調による対華和平勧告提唱

3.31 工芸指導所官制公布

3.- 蒋介石、第2次北伐宣言

3.- 高柳健次郎、世界初の電子式テレビを発明(公開実験は11月)

4.3 ほんみち教祖、大西愛治郎ら天理研究会員385人、不敬罪で検挙

4.7 蒋介石、第2次北伐を開始

4.10 労働農民党、日本労働組合評議会、全日本無産青年同盟の3団体に解散命令

4.10 日本商工会議所創立(5月24日設立認可)

4.17 東京帝国大新人会に解散命令

4.18 京都帝国大社会科学研究会に解散命令、同大教授・河上肇辞職

4.19 閣議、第2次山東出兵を決定、第6師団に動員令、5月8日第3次出兵

4.23 第55回特別帝国議会開会

4.28 衆議院、鈴木貫太郎内相処決決議案を上程、3日間の停会命令。5月3日辞表提出

4.- 朱徳、陳毅、林彪らの紅軍、井岡山の毛沢東軍に合流

5.3 済南事件。日本軍、済南で蒋介石の北伐軍と衝突、11日済南占領

5.18 政府、張作霖に満州への引き揚げを勧告。また、満州治安維持につき中華民国南北政府に対し覚書交付。25日両政府抗議

5.21 野口英世、アフリカで客死、51歳

5.23 前日に辞表を提出した水野錬太郎文相、優詔があったとして留任したが、25日辞任

5.27 全日本農民組合と日本農民組合が合同し、全国農民組合を結成

6.3 張作霖が北京引き揚げ。翌4日、奉天に向かう列車が京奉線で爆破され死亡。関東軍の謀略(満州某重大事件)、21日死去を公表

6.8 中国国民革命軍(北伐軍)、北京入城

6.29 議会で審議未了の治安維持法改正を緊急勅令公布施行。死刑・無期を追加

6.30 大阪で初の防空演習実施

7.1 内務省に保安課(思想取り締まりのための特別高等警察)新設

7.2 国民教育奨励会、祝祭日の小学校国旗掲揚作法を定め、普及を図る

7.2 英議会、平等選挙法を可決。婦人参政権が実現

7.4 憲兵隊に思想係設置

7.6 国民政府、首都を南京と決定

7.7 国民政府、治外法権撤廃と不平等条約廃棄を公式宣言

7.17 モスクワで第6回コミンテルン大会。コミンテルン綱領を決定して、ファシズム反対と社会ファッショ排撃を討議

7.19 中華民国、満期により日華通商条約廃棄を通告。日本政府、張学良に東三省の青天白日旗掲揚に反対を通告

7.22 張学良、日本の勧告を入れ南方政府との妥協中止を回答

7.22 左派・中間派が合同、無産大衆党を結党

7.24 司法省、思想係検事を設置

7.28 第9回アムステルダム五輪開幕(8月12日まで)。8月2日織田幹雄、三段跳びで日本初の金メダル

8.10 日本羊毛工業会創立

8.11 東京市会、板舟権賠償疑獄で25日間停会

8.16 京成電車疑獄事件起きる

8.27 パリ不戦条約15カ国調印。条文中「人民の名において」との宣言が問題化

8.- 芝浦製作所鶴見工場1200人、大阪メリヤス工場2000人スト

9.13 無線電話通話規則制定(10月21日施行)

9.15 無産大衆党系の無産婦人連盟結成

9.- 日本鋼管会社2000人争議

10.1 陪審法施行、23日大分地方裁判所で初の陪審裁判を開く

10.1 ソ連、第一次5カ年計画を発表

10.6 共産党書記長・渡辺政之輔、台湾で警官に追われ自殺

10.8 蒋介石、中華民国国民政府主席に就任

10.20 日本航空輸送株式会社設立

10.23 大分地方裁判所で最初の陪審裁判を開く

10.25 済南事件に関する日華交渉解決、矢田・王両全権連名の声明書発表

10.25 東京砂糖取引所設立(11月7日正式認可)

11.7 労働者職業病補償条約、労働者災害補償の内外人労働者均等待遇条約公布

11.7 米大統領選挙で共和党のフーバーが当選

11.10 天皇裕仁、京都・紫宸殿で即位の大礼

11.10 警視庁、ダンスホール取締令実施。18歳未満の男女の入場を禁止

11.30 日華関税交渉成立(1929年1月19日条約成立)

12.11 5大電力会社の第1回電力会議開催

12.15 宮崎市民1万人、女子師範学校の都城移転に反対し、議事堂と知事公舎を襲撃、130人検束される

12.20 英、国民政府を承認。英中関税協定調印し、中国の関税自主権を承認

12.20 日労党など7団体が日本大衆党を結党

12.22 新労働農民党結党大会を開く。24日結社禁止命令

12.25 日本労働組合全国協議会(全協)、全国代表者会議を開く

12.26 第56回帝国議会開会

12.29 張学良、日本との条約を無視し東三省に青天白日旗を一斉掲揚。国民政府による統一成る

日本の暴走が、静かに始まった年でもありました。

来るべき不幸への序章が、用心深くひっそりと幕を開けた、と言ったところでしょうか。

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