東条英機はカミソリ東条と言われていた - 1941年(昭和16年)

東条英機はカミソリ東条と言われていた – 1941年(昭和16年)

東条英機(とうじょう・ひでき)は軍人であり、政治家でもありました。

東条英機そして運命の戦争ともいうべき、太平洋戦争開始の最高責任者だったのです。

この年10月に、東条英機は首相に就任します。12月に対米開戦に踏み切りました。

開戦前夜、官邸の和室で布団の上に座って泣いていたといいますが、翌朝、真珠湾攻撃が成功したことを知らされるや一転、「ルーズベルトもこれでおしまいだね」と怪気炎をあげたという話です。

国内の治安を強化し、軍事独裁を確立しました。大政翼賛会を改組して国民運動団体をつくり、国民をファッショ体制に組み込んだのです。

しかし戦局の悪化とともに支持を失い、サイパン島陥落直後に総辞職します。これによって、軍部への発言力を失いました。

敗戦後、占領軍の逮捕をおそれてピストル自殺を図りましたが、失敗します。たまたま現場にいた新聞記者に「1発で死にたかった。大東亜戦争は正しき戦いであった」と語ったそうです。

A級戦犯に指名され、1948年の極東国際軍事裁判で最高の戦争責任を問われ、絞首刑になりました。

執行直前には飲めないはずの酒を所望したと言います。陸軍中将・東条英教の長男であり、事務に堪能で決断力にとみ、「カミソリ東条」の異名をとりました。

努力によってなしえないことはないというのが信条で、揮毫を頼まれると「努力即権威」とよく書きました。

東京都生まれ(1884~1948年)。

1941年はどんな時代であったのか。

■事件/河合栄治郎筆禍事件。翼賛壮年団結成

■世相/東京市内、野菜不足で行列が出現。女子の軍事教練。弾丸切手売り出し。白バイ廃止

■企業/帝国石油会社、日本木材統制会社設立

■軍事/機甲本部設置。海軍、航空艦隊編成

■文化/東京港開港。東京帝国大東洋文化研究所設置。文芸作品大量発禁。映画統制始まる

■教育/日本科学史学会設立

■宗教/日本基督教団結成。仏教各派合同

■科学技術/日本合成繊維研究協会創立。北海道帝国大低温科学研究所開設

■厚生/日本癌学会創立。医薬品統制規則公布

■女性/農村共同炊事奨励。共同託児所激増

■文芸/徳田秋声「縮図」。太宰治「東京八景」。谷崎潤一郎訳「源氏物語」。高村光太郎「智恵子抄」。立原道造「詩集」

■映画/「戸田家の兄妹」。「みかえりの塔」。米英映画上映禁止

■出版/「科学朝日」創刊。草場大尉「ノロ高地」

■流行歌/大政翼賛の歌。そうだその意気。長崎物語。船頭さん。たきび。オウマ

■流行語/八紘一宇。ABCD包囲網。

1941年の主な出来事。

6月の独ソ開戦を契機に、即時対ソ開戦論と日米交渉継続論とが真正面から対立します。そのせいで近衛内閣は陣容を、一新しました。

7月の関東軍特別大演習と南部仏印進駐の二正面作戦に対し、米英は日本の在外資産の凍結と、ABCD包囲陣で日本に圧力を加えました。

9月には「帝国国策遂行要領」を決定、日米関係の打開にも努めましたが、陸軍の強硬策の前に第3次近衛内閣は崩壊し、東条「軍閥内閣」が出現しました。

戦争の準備が進められ12月8日、日本は自ら太平洋戦争の火蓋を切ったのです。

1941年(昭和16年)

国民学校誕生の日の様子を伝えた1941年4月2日の記事

国民学校誕生の日の様子を伝えた1941年4月2日の記事

1.1 全国の映画館でニュース映画の強制上映実施

1.8 陸軍、「戦陣訓」を通達

1.11 新聞紙等掲載制限令公布実施

1.15 ハル米国務長官の対日批判演説

1.16 大日本青少年団結成式(大日本青年団、大日本女子青年団、大日本少年団連盟、帝国少年協会を統合)

1.20 推薦制の翼賛選挙法発表

1.28 日華事変臨時軍事費累計174億5500万円と発表

1.- 日本軍、河南作戦始まる

2.7 タイ・仏領インドシナ国境紛争調停会議始まる(3月11日協定成立)

2.11 満映スター李香蘭、東京日劇に出演、観客が殺到

2.21 たばこ小売店で貯蓄債券・報国債券(豆債券)売り出し

2.24 衆議院、府県議会、市町村議会の議員の任期を1カ年延長

3.1 国民学校令公布。尋常小学校を国民学校に切りかえ(教育の戦時体制化)

3.1 ドイツ軍、ブルガリアに進駐。ブルガリア、3国同盟加入

3.8 野村吉三郎駐米大使、ハル長官と日米交渉開始

3.10 治安維持法改正し、予防拘束を加える

3.11 米国、武器貸与法成立

3.12 松岡洋右外相、ソ・独・伊へ出発。スターリン、ヒトラー、ムソリーニと会見

3.31 朝鮮総督府、国民学校規定を公布、朝鮮語の学習を廃止

4.1 生活必需物資統制令公布。東京、大阪など6大都市で米の通帳配給制・外食券制を実施(1日大人1人2合3勺)

4.6 ドイツ軍、ギリシャ、ユーゴに侵入

4.13 日ソ中立条約成立。満州国および外蒙の領土保全と不可侵を声明

4.16 ハル米国務長官と野村大使、日米了解案成立。4月22日帰国した松岡外相、日米交渉に反対

4.17 ユーゴ、ドイツに無条件降伏

4.20 米・カナダ協定成立

4.23 ギリシャ、ドイツに降伏

4.24 三井化学工業会社設立

4.26 鉄鋼統制会創立(鉄鋼連盟解散)

5.6 スターリン、ソ連首相に就任

5.8 東京府で初の肉なし日(肉類業者月4回、飲食業者月2回休日)

5.10 ドイツ副総統ヘスが英国に飛行。対英和平に失敗

5.10 国防保安法施行

5.12 政府、米国務長官ハルの提案に回答

5.23 大政翼賛会、民間各界代表調査委員124人決定

5.27 米大統領ルーズベルト、国家非常事態を宣言

5.27 閣議、科学技術新体制確立要綱決定

5.- 東京で家庭用木炭通帳制実施

5.- たばこ飢饉、東京で1人1個売り厳守

6.6 大本営「対南方施策要綱」決定

6.6 日・蘭印交渉決裂(18日打ち切り声明)

6.9 情報局の指導で日本移動演劇連盟を結成(5年間で1500万人の観客動員)

6.12 日ソ通商協定および貿易協定成立

6.21 米国務長官ハル、野村大使に覚書手渡す(ハル覚書)

6.22 独ソ戦起きる。ドイツ軍、突如ソ連に進撃

6.22 英、ソ連支持を声明(24日米も声明)

6.23 訪日の汪兆銘、近衛文麿首相を訪問、事変解決に関する討議、共同声明発表

6.25 政府・大本営連絡会議、南部仏印進駐を決定。7月28日日本軍進駐

7.1 全国の隣組、一斉に常会を開く

7.2 中国国民政府、ドイツとイタリアに国交断絶を通告

7.2 ソ連、対日政策は松岡外相訪ソ当時と変わらずと言明

7.2 御前会議で情勢の推移に伴う帝国国策要綱を決定(対ソ戦準備、対米英戦を辞せず)

7.7 「関特演」(関東軍特別大演習)動員下命

7.10 日・仏・タイ和平条約公布

7.10 関門トンネル貫通

7.11 閣議、財政金融基本方策要綱を決定

7.12 英ソ相互援助協定成る

7.15 暴利行為取締規則改正強化。買い占め、売り惜しみ、抱き合わせ販売禁止

7.16 第2次近衛文麿内閣総辞職、18日第3次近衛内閣成立、松岡外相退陣

7.21 日・仏領インドシナ防衛協定結び、28日に日本軍進駐。24日、米、仏領インドシナ中立化を提案

7.25 米・英、日本在外資産の凍結令布告発令。日英通商条約破棄、日本へのA(米)B(英)C(中国)D(蘭)包囲陣成る

7.28 日本軍、南部仏領インドシナ上陸開始

7.31 ソ連・ポーランド協定成立

8.1 米、対日石油輸出を全面禁止

8.2 米の対ソ経済援助協定成る

8.14 大西洋憲章発表。チャーチル英首相とルーズベルト米大統領が大西洋上で会談、ナチス打倒、戦後の世界建設など8項目の共同宣言

8.25 英ソ軍、イラン進駐

8.28 野村大使が米大統領と会見、首脳会談開催を申し入れ(9月3日米拒否)

9.2 翼賛議員同盟結成、326人参加

9.6 御前会議で「第1次帝国国策遂行要領」決定、対米開戦を辞せず

9.11 東京でタクシー、ハイヤー、自家用車は代用燃料の2500台以外は全廃。ガソリン車は医療、報道、急行ハイヤーのみ

9.27 日本軍、長沙占領

9.29 モスクワで武器貸与に関し英・米・ソ会談始まる

10.2 独軍、モスクワ総攻撃開始

10.5 ノモンハン国境協定調印

10.15 ゾルゲ事件。ゾルゲを中心とする国際諜報団検挙、尾崎秀実ら捕らわる

10.15 ソ連政府、クイビシェフヘ移転

10.16 第3次近衛内閣総辞職。18日、東条英機内閣成立、現役軍人を首相・陸相兼任とした軍部内閣出現

10.28 重要産業9業種12統制会設立、第1次指定決まる

10.29 ドイツ軍、クリミア半島へ突入

11.1 大学・専門学校修業年限を6カ月短縮

11.5 御前会議、第2次帝国国策遂行要領決定。来栖三郎大使を米国へ特派。駐米野村大使とともに最後の日米交渉へ

11.17 第1次日米公式会談はじまる

11.22 ワシントンで英・米・蘭・華4カ国会議

11.22 国民勤労報国協力令公布

11.25 日・独・伊防共協定5カ年延長

11.26 日米交渉で中国撤兵などの内容のハル・ノート手渡される

11.26 ハワイ作戦の日本軍、南千島をひそかに出港

11.27 政府・大本営連絡会議、ハル・ノートを最後通牒と結論

12.1 ソ連、日ソ中立条約順守を通告

12.1 第6次日米会談最終段階に到達。御前会議、対米英開戦を決定

12.6 対米最終覚書を野村大使あて打電

12.8 ドイツ、モスクワ攻略に失敗、東部戦線休止

12.8 太平洋戦争開戦。日本軍、真珠湾攻撃、マレー半島上陸、米・英両国に対し宣戦布告の詔勅。米・英が対日宣戦布告

12.8 開戦により新聞・ラジオの天気予報・気象報道を中止

12.10 マレー沖海戦、日本軍ルソン島上陸

12.11 日・独・伊戦争共同遂行協定成立

12.11 独・伊、対米宣戦布告

12.16 国民徴用令強化

12.16 戦艦「大和」竣工

12.19 言論・出版・結社臨時取締法公布

12.21 日・タイ同盟条約調印(即日実施)

12.23 チャーチルとルーズベルト、ワシントンで戦争指導会議

12.25 日本軍、香港占領

12.26 英・中国軍事同盟を締結

ついに日本は開けてならない扉を破りました。

日本の歴史のうえでは、もっとも大きな赤い丸をつけるべき、重要な年となりました。

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