松本清張の多彩な才能 - 1958年(昭和33年)

松本清張の多彩な才能 – 1958年(昭和33年)

松本清張(まつもと・せいちょう)は小説家でした。

松本清張この年2月、長編推理小説『点と線』と『眼の壁』が相次いで刊行されてベストセラーになりました。『点と線』は汚職がらみの殺人で、『眼の壁』は手形詐欺の背後に潜む右翼政治家の不気味な姿を描き、社会派推理小説と呼ばれて圧倒的な人気を集めました。

現代社会の暗部をえぐり出した新しい推理小説を書いた背景には、貧しさや学歴差別に悩んだ青年時代の過酷な体験があったとされています。

松本清張は1953年に『或る「小倉日記」伝』で第28回芥川賞を受賞し、文壇に本格的にデビューしました。56年からミステリーを書き始め、翌年に短編『顔』で日本探偵作家クラブ賞を受賞します。週刊誌で『点と線』の連載も始めました。

実際の事件にも強い関心を寄せ、松川事件など占領下に起こった怪奇事件の謎を追及する現代史ノンフィクション『日本の黒い霧』を60年に発表して、大きな反響を呼びました。

64年には『昭和史発掘』、70年代からは古代史研究に情熱を傾けるなど、多彩な文学的業績を残したのです。

福岡県生まれ(1909~92年)。

1958年はどんな時代であったのか。

■社会/特急こだま運転開始。ミッチーブーム。フラフープ大流行。ロカビリーブーム。8ミリ映写機。栃若時代

■文化/中国・ソ連との文化交流盛ん。山本周五郎「樅の木は残った」。松本清張「点と線」。「週刊女性自身」創刊

■流行歌/だから言ったじゃないの。おーい中村君。からたち日記

■映画/楢山節考。炎上。張込み。鉄道員。老人と海。大いなる西部

■流行語/いかす。ハイティーン、ローティーン。シビれる。団地族。ながら族。わたしの選んだ人。ご清潔で、ご誠実で。神さま仏さま稲尾さま。

1958年の主な出来事。

岸信介内閣の施策は、革新陣営との間に多くの摩擦を生みました。とりわけ、教員の勤務評定実施をめぐって、文部省と日教組の対立が激化します。全国的な勤評反対闘争が展開されました。

岸内閣は警職法の改正を図り、これを強行可決しようとする与党と、阻もうとする野党や労組・市民団体が激突し、成立には変則国会をも現出させたのです。

同内閣は、日米安保条約の改定交渉を開始します。日中関係は長崎国旗事件で貿易関係も途絶するなど、最悪の状態が続きました。

1958年(昭和33年)

1.1 欧州経済共同市場(ECC)発足

1.12 那覇市長選で民主主義擁護連絡協議会の兼次佐一が当選

1.13 世界の著名科学者の44カ国9236人が国連に核実験停止請願書を提出

1.17 米ソ間で文化交換協定調印

1.20 日本・インドネシア平和条約・賠償協定調印。4月15日国交回復

1.26 淡路島沖で突風を受けた南海丸が沈没、乗客乗員167人死亡

1.31 米、人工衛星エクスプローラー1号打ち上げ

2.1 歴史学者を中心に紀元節問題懇談会が発足、紀元節復活反対を声明

2.1 エジプト、シリアを合併してアラブ連合共和国成立

2.1 東京宝塚劇場で火災、出演中の3少女が焼死

2.4 日印通商協定調印(初の円借款)

2.14 中国政府代表団が北朝鮮の平壌を訪問、中国人民義勇軍の年内完全撤退を表明

2.15 全日本産業別組合会議(産別会議)解散

2.19 米国務省が国連軍は朝鮮撤退せずと言明

2.24 第2次南極観測隊が氷海に阻まれて昭和基地に接岸できず越冬を断念。15頭の樺太犬を置き去りにしたため非難の声あがる

3.5 第4次日中民間貿易協定、北京で調印

3.9 関門国道トンネル開通。3461メートル

3.15 劇作家の久保栄(57歳)自殺

3.18 文部省が小・中学校の道徳教育実施要綱を通達。4月から週1時間実施。8月28日義務制に。9月新学期から実施

3.21 炭労、賃上げで重点無期限スト(6月18日妥結)

3.24 全日本農民組合連合会(全日農)結成。農民組織が統一される

3.27 ソ連、フルシチョフ党第1書記が首相を兼任(フルシチョフ指導体制確立)

3.31 ソ連が核実験の一方的中止を言明

4.1 売春防止法施行(赤線街消える)

4.4 英のバートランド・ラッセルらが米ソ両国裁判所に核実験禁止のための告訴状を提出、核兵器反対のオルダーマストン―ロンドン間の行進開始

4.11 最高裁、内縁を婚姻に準ずる関係として内縁関係不当破棄の損害賠償と婚姻費用の分担を命ずる旨の判決

4.15 日韓会談再開(第3次会談決裂以来4年ぶり)

4.23 都教育委員会が都の勤務評定案を可決。都教組は勤評反対10割休暇闘争に突入(福岡・和歌山・高知でも)

4.25 衆議院解散(話し合い解散)

4.30 刑法・刑事訴訟法各改正公布(あっせん収賄罪、凶器準備集合罪など新設)

5.2 長崎の中国切手展で一青年が中国国旗を引きおろす(長崎国旗事件)。10日中国は商談停止など通告(日中民間貿易中断)

5.5 中国共産党第8期第2次全国大会開催(~23日)。大躍進路線を決定

5.16 テレビ受信契約数が100万突破。11月30日ラジオ受信契約数1481万3101で最高を記録、普及率82.5%。以後逓減

5.22 第28回総選挙(自民287、社会166、諸派2、共産1、無所属12)

5.24 第3回アジア大会が東京の国立競技場を中心に開催される

5.28 長崎原爆病院開院

6.1 仏、ドゴール内閣成立。10月5日第5共和制発足。59年1月ドゴール大統領就任

6.3 日ソ定期航路開設協定調印

6.8 憲法問題研究会発足(宮沢俊義、大内兵衛ら)

6.10 岸内閣総辞職。12日第2次岸信介内閣発足、蔵相に実弟の佐藤栄作

6.10 本州製紙江戸川工場の排水放流に抗議する千葉県漁民700人が工場に乱入、警官隊と衝突して100人余が負傷

6.14 仏の潜水艇バチスカーフによる日仏合同日本海溝学術調査開始

6.20 原水爆禁止を訴える1000キロ平和行進が広島平和記念公園をスタート。8月11日東京に到着

6.24 阿蘇山大爆発、12人死亡

7.5 アラビア石油、クウェート国王と油田開発利権協定に調印

7.6 大相撲が6本場所制となって初の名古屋場所初日

7.14 イラクでカセム准将らが軍事クーデター、王制を打倒し共和国を宣言

7.18 王子製紙労組が賃上げなどで無期限スト突入(12月9日妥結)

7.21 共産党が第7回大会を開催。1951年綱領を廃止して行動綱領と規約を採択、政治綱領は継続討議

7.21 総評第10回大会、議長に太田薫を選出

7.25 日本貿易振興会設立

8.1 日本ビクターが国産初のステレオ・レコードを発売

8.1 日本対ガン協会設立

8.4 京都大学登山隊(桑原武夫隊長)がヒマラヤのチョゴリザ(7654メートル)に初登頂

8.5 第一物産・三井物産、合併契約に調印(59年2月15日、三井物産として新発足)

8.8 米原子力潜水艦ノーチラス号、北極潜行横断

8.12 全日空のDC‐3型機が伊豆沖で遭難、乗員乗客33人が死亡

8.15 総評が勤評阻止全国大会(和歌山)。16日デモ隊と右翼・警官が衝突

8.21 東京都江戸川区の小松川高校定時制の女生徒が絞殺死体で発見。9月1日同校朝鮮人生徒を逮捕

8.22 米英が条件つきで10月31日以降核実験の1年間停止を発表

8.23 中国軍が金門島攻撃を強化

8.25 日清食品が「即席チキンラーメン」を発売、手軽さがうけて爆発的人気

8.29 中国共産党が人民公社設立決議

9.5 原水爆禁止日本協議会の安井郁理事長が57年度国際レーニン平和賞を受賞

9.7 埼玉県ジョンソン基地の米兵、小銃を暴発、西武電車に命中し1人が死亡

9.11 藤山愛一郎外相と米ダレス国務長官が会談、日米安保条約の改定に同意

9.15 総評・日教組が勤評反対第1次全国統一行動

9.19 アルジェリア臨時政府樹立(カイロ)

9.26 ビルマで空軍がクーデター。ネ・ウィン政権成立

9.27 台風22号、中伊豆に大被害、死者1189人、全壊流失1044戸(狩野川台風)

9.30 ソ連が核実験を再開

10.4 日米安保条約改定第1回日米会談開催(東京)。安保改定交渉開始

10.5 栗林義信、ヴィオッティ国際声楽コンクールで金メダル受賞

10.8 政府が警官の権限を強化する警察官職務執行法(警職法)改正案を国会に提出

10.9 岸首相、米NBC放送の記者と会見し「憲法9条廃止の時」と発言

10.9 プロ野球巨人軍の長嶋茂雄が新人王を獲得

10.13 社会党・総評など65団体が警職法反対国民会議結成(全国統一行動を開始)

10.21 プロ野球日本シリーズで西鉄ライオンズが巨人を相手に、3連敗から4連勝で日本一(稲尾和久、大活躍)

10.31 反戦をテーマとしたフランキー堺主演の東京放送のテレビドラマ「わたしは貝になりたい」が反響を呼ぶ

10.31 核実験停止に関する米英ソ3国会議開催(~12月19日)。核実験停止交渉開始

11.4 自民党が警職法改正案の成立を期して衆議院本会議で会期延長を抜き打ち強行採決。社会党は登院拒否。22日自民・社会両党首会談で審議未了で了解成立

11.27 皇太子妃に正田英三郎・日清製粉社長の長女・美智子が内定

12.1 1万円札発行

12.5 モスクワ芸術座が新橋演舞場で公演

12.8 第1回アフリカ人民会議を開催(アクラ)

12.9 神奈川県教委・県教組が勤評の「神奈川方式」(自己反省の記録とする)を決める。文部省は反対、日教組は評価

12.10 共産党除名の全学連幹部ら、共産主義者同盟(共産同)を結成。13日全学連第13回臨時大会三役改選で革命的共産主義者同盟(革共同)が主導権握る

12.23 東京タワー完工式。333メートル

12.25 公共用水域水質保全法・工場排水等規制法公布

12.27 自民党反主流派の池田勇人、三木武夫、灘尾弘吉の3閣僚が岸首相の党内人事に反発して辞表提出

12.27 国民健康保険法改正(国民皆保険)

12.27 奄美大島の瀬戸内町で大火、1600戸焼失

12.28 米国が大陸間弾道ミサイル(ICBM)アトラス発射に成功

国民の目はどんどん娯楽へ向きます。

高度成長期を目前に控えて、日本が活気を取り戻しつつあった時期だと言えます。

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