堀江謙一が太平洋ひとりぼっち - 1962年(昭和37年)

堀江謙一が太平洋ひとりぼっち – 1962年(昭和37年)

堀江謙一(ほりえ・けんいち)は、海洋冒険家でした。

堀江謙一この年8月、小型ヨット「マーメイド号」で世界初の単独太平洋横断に成功します。23歳のときでした。海外旅行が自由化される前で、パスポートを申請しましたが拒絶されます。仕方ないので、兵庫・西宮港をひそかに出港しました。しかし到着した米サンフランシスコ港では画期的壮挙と大歓迎され、たちまちヒーローに祭り上げられたのです。

当初、「暴挙」と批判的だった国内のマスコミも、米国での評価が伝えられると一転しました。その後も、次々と新しい冒険に挑戦し、大記録を打ちたてていくことになります。

74年に小型ヨットで西回り世界1周、75年に40日間で太平洋横断、82年に地球縦回り6万キロ走破、85年に世界初のソーラーボートによる太平洋横断、89年に超小型ヨットで太平洋横断、93年に世界初の足こぎボートで太平洋横断、96年にアルミ缶を再利用したソーラーボートで太平洋横断という具合です。

還暦の99年には、ビア樽でつくったヨットで9度目の太平洋横断を成功させました。著書に『太平洋ひとりぼっち』などがあります。

大阪府生まれ(1938年~)。

1962年はどんな時代であったのか。

■社会/東京でスモッグが問題化。大学文学部に女子学生増え「女子学生亡国論」も。タレント議員。ツイスト流行

■文化/高橋和巳「悲の器」。安部公房「砂の女」。会田雄次「アーロン収容所」。木下順二「オットーと呼ばれる日本人」初演

■流行歌/いつでも夢を。遠くへ行きたい。下町の太陽。可愛いベイビー

■映画/キューポラのある街。椿三十郎。切腹。情事。野いちご

■流行語/人づくり。無責任時代。ハイそれまでよ。吹けば飛ぶよな。

1962年の主な出来事。

4月から5月にかけて、綿紡、鉄鋼不況は戦後最悪の水準にまで落ち込みました。株式も暴落します。

10月から貿易が自由化時代を迎え、池田勇人首相の訪欧の際、日英通商航海条約が調印されました。20年ぶりに日英の経済関係が回復したのです。

長崎国旗事件などにより中断していた日中貿易も「LT貿易」という形で復活しました。米ソ関係は、依然厳しい対立状態が続いて、10月のキューバ危機では、全世界を核戦争がぼっ発するのではないかという恐怖に陥れました。

1962年(昭和37年)

1.3 スカルノ・インドネシア大統領が西イリアンをインドネシアの1州と宣言

1.15 宮内庁が歌会始の入選歌を盗作の疑いで取り消す

1.17 創価学会政治連盟、公明政治連盟と改称

1.31 タイと特別円処理に関する新協定に調印

2.1 東京都の常住人口が推計で1000万突破(世界初の1000万都市)

2.2 米国と相互関税引き下げ協定調印

2.6 広島-アウシュビッツ平和行進団出発

2.8 米国防総省が南ベトナムに米軍事援助司令部設置を発表(軍事顧問4000人)

2.8 南極観測推進本部が昭和基地の閉鎖を発表(~1965年11月20日)

2.15 臨時行政調査会第1回会合

2.20 米、初の有人衛星フレンドシップ7号(グレン中佐)打ち上げに成功

2.24 憲法調査会、改憲の是非をめぐり初の公聴会を東京で開催

2.27 日本電気、国産初の大型電子計算機(記憶容量1万語)を発表

3.1 テレビ受信契約者数が1000万を突破(普及率48.5%)

3.2 ビルマで軍部の無血クーデター。ネ・ウィン将軍再登場、革命評議会設置、ウ・ヌー首相逮捕

3.6 日米、ガットにより関税取り決め調印

3.19 沖縄は日本本土の一部とする声明と行政命令をケネディ米大統領が発表

3.22 韓国で尹梓善大統領辞任。朴正煕議長が大統領権限を代行

3.31 義務教育諸学校の教科用図書の無償に関する法律公布(1963年4月小学校新入生から教科書無償配布)

4.4 西イリアン沖でオランダとインドネシアが交戦

4.11 日本宗教者平和協議会結成

4.13 経済企画庁長官藤山愛一郎、経済同友会総会で、池田内閣の経済政策を批判(7月6日辞任)

4.13 最高裁、昭和電工事件(1948年)で元社長らに有罪判決

4.14 日本婦人会議結成

4.18 日経連、求人難から採用試験期日(それまでは10月1日以降)申し合わせ中止を決定(「青田買い」の傾向強まる)

4.20 英国のオルダーマストン-ロンドン間で核実験・核兵器禁止を掲げた行進。西ドイツでも原子力戦争反対の集会と行進

4.20 (株)日本アート・シアター・ギルド(ATG)発足

4.23 海員組合が週48時間労働を要求して停船ストに突入。5月10日妥結

4.25 米が3年ぶりに太平洋上の核実験を再開

4.26 全労・総同盟・全官公が全日本労働総同盟組合会議(同盟、議長・中地熊造)を結成

4.28 通産省が綿紡の指示操短率36.3%(戦後最高)に引き上げを告示。鉄鋼・紙・パルプなど各界の操短・生産調整(二重構造の矛盾が問題化)

4.30 ビルマ革命評議会が「社会主義へのビルマの道」と題する政策を発表

5.3 常磐線の三河島駅構内で2重衝突。死者160人、重軽傷325人

5.9 第1回科学者京都会議で湯川秀樹、朝永振一郎らが核実験禁止協定の締結を要請する声明発表

5.10 新産業都市建設促進法公布

5.10 公職選挙法改正公布(連座制強化など)

5.10 住居表示に関する法律公布

5.11 石炭鉱業調査団発足。10月13日石炭対策を首相に答申(スクラップ・アンド・ビルド方式などの自立安定策を提案)。11月29日閣議で石炭政策大綱を決定(8項目)。12月8日炭労が非常事態宣言。大手13社スト(~20日)

5.11 石油業法公布

5.15 防衛庁設置法改正公布(防衛施設庁設置、調達庁廃止)

5.15 不当景品類・不当表示防止法公布

5.17 大日本製薬、西独で奇形児問題がおこり、サリドマイド系睡眠薬を自主的に出荷停止(9月13日、製薬5社が製品回収)

5.17 共産勢力から防衛するとして米海兵隊がタイに上陸

5.23 国立がんセンターが診療開始

6.2 ばい煙排出規制法公布

6.10 北陸トンネル開通(日本最長の1万3870メートル)

6.11 ラオス3派間で連合政府樹立協定調印。23日連合政府(プーマ首相)成立

6.29 北海道十勝岳で連続噴火、5人死亡

6.- 東京に端を発したA2型流感で、全国の患者47万人、死者5868人

7.1 第6回参議院議員選挙(自民69、社会37、民社4、共産3、同志2、無所属12)

7.3 ドゴール仏大統領がアルジェリアの独立を宣言。アルジェリアが正式に独立

7.8 九州に集中豪雨、死者・行方不明約200人

7.10 佐世保重工業佐世保造船所で日章丸(13万トン、世界最大=当時)が進水

7.21 名古屋の憲法調査会公聴会で学生と警官隊衝突、重軽傷61人

7.27 社会党江田三郎書記長が「新しい社会主義のビジョン」(江田ビジョン)を発表

7.31 厚生省がコレラ侵入防止で台湾バナナ輸入を禁止

8.1 第2回日米安保協議委員会開催

8.5 第8回原水禁世界大会(東京)。社会党・総評系の「ソ連の核実験に抗議する」緊急動議で大混乱。社会党・総評系代表退場、動議不採択

8.5 南アフリカで黒人指導者ネルソン・マンデラ逮捕

8.5 米国の女優マリリン・モンロー自殺

8.10 南ベトナム解放民族戦線が14項目の政策を発表(全外国軍隊の撤退・中立・平和共存・人民の民主的権利の実現など)

8.12 堀江謙一、日本人で初めて小型ヨットで太平洋を横断し、サンフランシスコに到着

8.15 オランダとインドネシアが西イリアン協定に調印。10月1日西イリアンの統治権をオランダから国連暫定行政府に移管

8.19 全国高校野球選手権大会で作新学院が優勝(初の春夏連続制覇)

8.24 三宅島で22年ぶりに噴火

8.30 戦後初めての国産飛行機YS‐11が名古屋空港で試験飛行に成功

9.4 産業投資特別会計法改正公布(ガリオア・エロアの対米債務返済のため)

9.5 プロ野球・国鉄の金田正一投手が三振奪取3514の世界新記録樹立

9.12 原子力研究所の国産第1号研究用原子炉に原子の火ともる

9.19 自民党松村謙三議員、北京で周恩来首相と会談、積み上げ方式による日中関係正常化で合意

9.26 福岡県の若松と戸畑を結ぶ若戸大橋(2068メートル)開通

9.26 長崎県福江市で大火、中心街の400戸が全焼

9.29 閣僚審議会、10月1日から貿易自由化率88%と決定

9.29 富士ゼロックス、国産初の電子複写機を完成(コピー時代の幕開け)

10.5 閣議で全国総合開発計画を決定

10.10 ファイティング原田、ボクシング世界フライ級タイトルを白井義男以来8年ぶりに日本に奪回

10.13 モスクワで世界バレーボール選手権大会開催。日本女子チーム優勝

10.19 新日本婦人の会結成

10.20 中国軍が中印国境で全面攻撃を開始(中印国境紛争重大化)。11月21日自発的停戦

10.22 ケネディ米大統領、キューバにソ連がミサイル基地を建設中と発表、24日海上封鎖(キューバ危機)。航行中のソ連船の一部が転進

10.27 日銀、金融引き締め緩和措置を決定

10.28 フルシチョフ・ソ連首相がキューバからの攻撃的兵器の撤去を命令

10.30 最高裁「昭和の巌窟王」吉田石松の再審請求を認める

11.6 国連総会が「人種差別やめねば除名」との南アフリカ制裁決議案を採択(日本は反対投票)

11.9 高碕達之助・廖承志が「日中長期総合貿易覚書」調印(LT貿易)

11.12 金鍾泌韓国情報部長と大平正芳外相が会談。請求権無償3億・有償2億ドル合意文書

11.14 日英通商航海条約調印

11.18 横浜港京浜運河で日本とノルウェーのタンカーが衝突、死者40人

11.27 社会党第22回定期大会で、「江田ビジョン」批判の決議案可決(29日新書記長に成田知巳)

12.3 第2回日米貿易経済合同委ワシントンで開催、ケネディ大統領、アジアにおける共産主義の脅威を力説

12.8 炭労が石炭政策大綱反対で非常事態宣言、大手13社スト。20日妥結

12.11 陸上自衛隊北海道島松演習場で、地元住民が生活を守るため電話線を切断(恵庭事件)

日本の貿易は前途が明るく、希望に満ちていました。

紛れもなく、戦前とはまったく違う日本が生まれつつあったのです。

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ただしこれらの方法は、本格的なものです。それゆえに原稿も長く、たとえ読むだけにしても、結構、時間がかかります。そのかわり、見返りも大きいわけですが。

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