生命科学において、やがて人間は神になり得るのか

生命科学において、やがて人間は神になり得るのか

1900年にメンデルの法則が再発見されたことは、20世紀の生物科学にとって象徴的な出来事でした。

生命科学において、やがて人間は神になり得るのか

1950年代に遺伝の本質が解明されます。遺伝の本質を解明する上で、DNA、RNAの研究は重要なファクターでありました。そのおかげで生物学も医学も、様相が一変したのです。

しかも生命機械論の究極的な手段である臓器移植が一般化し、昔ながらの倫理観との間に深刻な摩擦を生むようになりました。

遺伝子操作も同様です。

人間は果たして、どこまで神に近づいても良いのか。

壮大な疑問が今まさに、人類に投げかけられているのが、現状です。

そして現在、複雑系研究の進化によって、その答えが出るのかどうかが世界中から注目されています。

果たしてこの世界を支配するのは、神か、それとも人間なのか。

20世紀の生命科学分野における、主な出来事のまとめです。

1901.7.15 高峰譲吉、アドレナリンを単離し特許を取得。最初のホルモン単離
-.- W.リード(米)、黄熱病の原因がウイルスであることを確証

1902.-.- W.S.サットン(米)、染色体が遺伝の担い手とみる遺伝の染色体説提唱

1903.-.- I.P.パヴロフ(旧ロ)、条件反射を発見。大脳生理学の基礎を築く
-.- W.アイントホーフェン(蘭)、心電計の原型で初めて心電流測定

1905.-.- W.ベートソン(英)ら、複数の形質が伴って現れる遺伝的連鎖現象を発見

1910.4.19 秦佐八郎とP.エールリッヒ(独)、梅毒治療薬606号(のちのサルバルサン)学会発表
-.- P.ボイセン=イェンセン(デンマーク)、植物成長ホルモン発見
-.- T.H.モーガン(米)、遺伝子説提唱

1911.1.- 鈴木梅太郎・島村虎猪、脱脂糖からアベリ酸(オリザニンビタミンB)抽出

1915.-.- F.W.トゥウォート(英)、細菌に感染するウイルス(バクテリオファージ)発見。

1919.-.- K.フォン・フリッシュ(独)、ハチ同士が体の動きで意思を通わせることを発見

1921.-.- O.レーウィ(米)、化学物質が神経を興奮させることを発見(神経インパルスの化学伝達説)

1922.-.- F.G.バンティング(加)ら、ヒトすい臓からインシュリン抽出

1923.-.- 木原均と小野知夫、高等植物に性染色体発見
-.- 27年に北京原人と名づけられるヒト科の臼歯が周口店で発掘

1924.-.- R.A.ダート(豪)、タウングス出土の類人猿化石を入手。のちにアウストラロピテクス・アフリカヌスと命名

1925.-.- A.J.ロトカ(米)、種間の競争および捕食者餌物間の相互関係に関する数学的モデル提案

1926.-.- J.B.サムナー(米)、酵素が蛋白質性物質であることを示す。近代酵素化学開始

1927.-.- H.J.マラー(米)、X線照射によりショウジョウバエ遺伝子に突然変異を起こさせる

1929.-.- A.フレミング(英)、アオカビ中に抗菌成分ペニシリンを発見と発表
-.- H.ベルガー(独)、脳波の記録法発明

1935.-.- G.ドーマク(独)、サルファ剤をつくり、化学療法に一時代を画する
-.- W.M.スタンリー(米)、タバコモザイクウイルスを結晶化し、ウイルスが化学物質にすぎないことを示す
-.- K.ローレンツ(墺)、動物の行動に関する広範な観察結果を「解発機構」で説明

1936.4.6 古賀良彦、レントゲンの間接撮影法考案
-.- T.D.ルイセンコ(ソ)、小麦播生における遺伝的転化に成功と、メンデルの遺伝法則に挑戦(ルイセンコ学説)
-.- A.I.オパーリン(ソ)、生命の発生過程に関する体系的仮説提唱

1937.-.- A.F.ブレークスリー(米)とA.G.エーヴリー(米)、コルヒチンが細胞質分裂なしで染色体を倍化させることを発見、種なしブドウなど倍数体植物の作出に道を開く
-.- H.A.クレブス(英)、呼吸の仕組みに関するTCAサイクル(クレブス回路)提唱

1938.12.20 薮田貞治郎と住木諭介、植物成長ホルモン・ジベレリン発見

1941.-.- F.A.リップマン(米)、アデノシン三リン酸(ATP)のエネルギー供給分子としての働き解明

1944.10.- 吉田富三、シロネズミに悪性腫瘍(吉田肉腫)をつくらせることに成功
-.- S.A.ワクスマン(米)ら、結核治療薬ストレプトマイシン発見

1945.-.- G.W.ビードル(米)、1遺伝子1酵素説提唱

1947.-.- K.フォン・フリッシュ(独)、ハチが方向決定に偏光を利用していることを発見
-.- 木原均、コムギの先祖確認

1949.-.- 今西錦司、棲み分け理論提唱

1951.-.- A.L.ホジキン(英)ら、ナトリウムイオンとカリウムイオンによる神経興奮を研究
-.- L.ポーリング(米)とC.F.コーリ(米)、蛋白質がα‐らせん構造をとっていることを発見

1952.-.- A.D.ハーシー(米)ら、バクテリオファージの核酸部分に遺伝をつかさどる部分を発見
-.- A.L.ホジキン(英)ら、神経活動をナトリウム-カリウム・ポンプの働きで説明
-.- L.レダーバーグ(米)ら、ウイルスがある細菌から別の最近に遺伝物質を伝えることを発見.この発見、後の遺伝子工学の基礎となる
-.- J.E.ソーク(米)、ポリオワクチン(ソーク・ワクチン)を開発

1953.-.- J.D.ワトソン(米)とF.H.C.クリック(英)、DNAの二重らせん構造モデルを発表
-.- E.アゼリンスキ、睡眠中に眼球が急速に動くREM期発見
-.- A.C.キンゼー(米)、米女性の性行動に関する「キンゼー報告」発表

1954.4.- 伊谷純一郎、ニホンザルの群れに社会構造があることを発見
-.- A.F.ハックスリー(英)と、H.E.ハックスリー(英)およびJ.H.ハンソン(英)は独立に、筋肉収縮に関する「滑り説」提唱

1955.-.- D.M.C.ホジキン(英)ら、ビタミンB12の構造決定

1956.5.1 水俣病発生の報告
-.- A.コーンバーグ(米)、DNAポリメラーゼを発見.試験管内でDNAの合成に成功

1957.-.- P.C.ザメクニクら、転移RNA(tRNA)を発見
-.- 梅沢浜夫、抗生物質カナマイシンを発見

1959.7.- 熊本大医学部、水俣病を有機水銀が原因と発表

1961.-.- J.モノー(仏)とF.ジャコブ(仏)、蛋白質合成の遺伝機構としてオペロン説提唱
-.- M.W.ニーレンバーグ(米)、RNAのウリジル酸(U)が3個並んだ配列がフェニルアラニンをコードしていることを示す。遺伝暗号の最初の解読例
-.- ペトルッチ(伊)、ガラス製人工子宮で29日間胎児を育てることに成功

1962.-.- R.カーソン(米)、『沈黙の春』刊行
-.- D.ヒューベル(米)とT.ウィーゼル(米)、視覚の機能の細胞レベルでの研究に道を開く

1964.-.- W.D.ハミルトン(英)、社会性昆虫の研究を基に包括適応度の概念提唱

1965.5.- 合成プロゲステロンとエストロゲンの注射の排卵抑制効果発見。経口避妊薬(ピル)開発に道

1966.-.- M.W.ニーレンバーグ(米)ら、DNAの遺伝暗号の解読を完成

1967.12.3 C.バーナード(南ア)、世界初の心臓移植手術実施

1968.-.- 木村資生、進化の中立説提唱

1970.6.- 垣内史朗ら、カルシウム依存性酵素活性化の調節蛋白質カルモジュリン発見
-.- H.M.テミン(米)とD.ボルティモア(米)、逆転写酵素発見

1971.-.- D.ネーサンス(米)とH.O.スミス(米)、DNAを特定の塩基配列で切断する制限酵素を単離
-.- E.O.ウィルソン(米)、『昆虫の社会』を刊行し、社会生物学を普及させる

1972.7.31 P.バーグ(米)ら、サルのがんウイルスとλファージDNAを使いDNA組み換え実験に成功
11.- S.コーエン(米)ら、大腸菌からプラスミドを取り出し、2種類のプラスミドを結合させて再度大腸菌に戻し増殖させることに成功と発表

1973.-.- 英で、核磁気共鳴法を医学に応用しMRI開発
-.- G.N.ハウンスフィールド(英)とA.S.M.コーマック(米)、コンピューター断層撮像法(CTスキャン)を開発し実用化

1975.2.24 米カリフォルニア州アシロマで、組み換えDNA技術の安全性を検討するアシロマ会議開催
-.- J.ヒューズと、他のチームは独立に、脳内麻薬物質エンケファリンを発見。脳内神経伝達物質の研究に道を開く
-.- C.ミルステイン(英)、すべてが同種の抗原蛋白に結合するモノクローナル抗体の製法発表

1976.-.- 利根川進、抗体の多様性を生む仕組み・発表

1977.-.- 米ニューヨーク市で、2人の男性患者がカポジ肉腫と診断、最初期のエイズ(後天性免疫不全症候群)症例
-.- 天然痘患者最後の報告、ソマリアで報告
-.- F.サンガー(英)ら、遺伝暗号が2通りに読み取られるケースのあることも示す

1978.7.25 英オルダム総合病院で、世界初の体外受精児(試験管べビー)誕生

1979.10.26 世界保健機関(WHO)、天然痘の根絶を宣言

1980.10.8 米カリフォルニア大ロサンゼルス校、ヒトに対し遺伝子治療実施
-.- 米ジョージア州アトランタの疾病コントロールセンターの調査で、免疫系を破壊される病気の症例が500例もあることが判明、後に後天性免疫不全症候群(AIDS)と呼ばれる

1982.12.1 米ユタ州立大病院、世界初の人工心臓埋め込み手術(患者は83年3月23日死亡)

1983.-.- 米ハーバード公衆衛生大学院、米国立癌研究所、仏パスツール研究所のグループ、エイズウイルスを発見と発表

1984.-.- W.ゲーリング(スイス)ら、昆虫の体節決定因子であるホメオボックス発見

1985.-.- 米国立癌研究所、エイズウイルスの増殖阻止薬(AZT=アジドチミジン)開発

1987.6.- S.モンカダ(英)ら、一酸化窒素の放出で血管内皮細胞由来弛緩因子の生物活性を示すことを発表

1989.2.22 「遺伝子工学による改造生物の意図的野外散布」国際会議、野外散布の危険性訴え

1990.1.18 スイス・チューリヒ大のグループ、ラットの神経を脊髄中で11ミリ成長させたと発表
9.14 米国立保健研究所(NIH)、少女に世界初の遺伝子治療実施

1997.1.30 利根川進ら、脳の中枢神経ががん遺伝子「bc12」で再生されることを動物実験で突き止めたと発表
1.- 日米の研究グループ、大腸菌のすべての遺伝情報「ゲノム」の全解読を終え、464万塩基配列の公的なデータベース登録・公開
2.17 イタリア・ボローニャの病院、凍結未受精卵の顕微授精による出産に成功と報道
2.23 英国のロスリン研究所、7カ月前に羊の体細胞クローンを作り出すことに成功し、「ドリー」と名づけたと発表
7.1 キリンビール基盤技術研究所、鳥取大、北里大のグループ、ヒト染色体をマウスの胚に移植し、ヒト抗体の産生に成功と発表
10.2 東京大医科研と神戸大のグループ、概日リズムにかかわる体内時計の遺伝子をヒトとマウスで発見し、発表

1998.1.16 ジェリー・シェイ(米)ら、生殖細胞がつくる酵素テロメラーゼの添加でヒト細胞の長寿化に成功したと発表。細胞の老化防止の観点から注目される
1.- ロバート・ウォール(米)らのグループ、ヒト成長ホルモンをマウスの膀胱で作らせて尿に分泌させることに成功と発表
8.6 竹島浩ら、記憶形成を抑制する物質が蛋白質のノシセプチンであることを突き止め、発表

1999.9.1 英ロスリン研究所、クローン羊「ドリー」は親羊個体の純粋なコピーでない、と論文発表
10.15 E.ゴールド(米)ら、大人でも大脳皮質に新たな細胞が付け加わることをアカゲザルでの実験で確認と発表

2000.6.26 クリントン大統領、ヒトゲノムの概要の読み取り完了と宣言

生命科学分野における、より一層の進歩を願ってやみません。

最後まで読んでくれて、本当にありがとうございます。

この記事を気に入ってくれた方に、次の記事をおすすめします。

戦争で明け暮れた20世紀
戦争のやり方で比較すると、20世紀の人たちは過去の人類に比べて、退化したと言わざるを得ません。大量殺戮の核兵器を初めて人類が使ったの...

成功の法則を理解すれば、眠っていた自信を呼び起こすことが可能です。

このサイトでは、ジョセフ・マーフィーの「眠りながら成功する」からヒントを得て、独自に考案した、成功体験から幸せを呼び込む方法を紹介しています。

眠りながら成功するか、それとも読むだけで痩せてみるか
このサイトでのダイエットの方法は、眠りながら成功するというジョセフ・マーフィーの本からヒントを得て、考案したものです。ですから、ダイ...
幸福を呼び込む、成功の法則
成功の法則こそが、すべての原点ともいえる方法です。この方法に限らず、このサイトで公開している方法はすべて、眠りながら成功するというジ...
幸せへの近道、他人の幸福を祈って、自分が幸せを手に入れる方法
ネガティブな思考がほんの少しでも生じてしまえば、潜在意識はそちらのほうを優先します。そのせいで、まったく正反対の結果が現れる可能性ま...

人生に必要なのは、スリムなスタイルだけではありません。

シャープな頭脳も必要不可欠です。自信は人間にとって、もっとも重要な栄養分です。ぜひ、成功体験を味わうことから始めてほしいと思います。

ダイエットに興味がある方は、読むだけで行うダイエットをおすすめします。

読むだけで痩せる方法
普通の痩せる方法とは、一味も二味も違います。他のダイエットと組み合わせても、効果を発揮します。もちろん、単独の痩せる方法としても、有...
読むだけでリバウンドしない方法
リバウンドしない方法としては、もっとも簡単で効果的なダイエットです。ただし一般的な外からのダイエットとはまるで、違います。読むだけで...

ただしこれらの方法は、本格的なものです。それゆえに原稿も長く、たとえ読むだけにしても、結構、時間がかかります。そのかわり、見返りも大きいわけですが。

時間のない方には「ダイエット成功のバイブル」がおすすめです。

痩せる、ダイエット成功のバイブル
このたびやっと時間を短縮し、なおかつ効果を落とさない方法を確立することができました。ただし今までの方法(読むだけで痩せる方法、読むだ...

スポンサードリンク

言葉の拘束具とハードルを使う方法です。

もしこの記事を気に入って頂けましたら、はてなブックマークやツイッター、facebookなどでシェアーをお願い致します。 皆さまのシェアが非常にはげみになります。

tumblrへの投稿